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ロジカルシンキングのプロセス

ロジカルシンキングは、事実を認識するところから始まります。その認識した事実を基に、適した解釈や分析を行います。そして、その解釈や分析の結果を具体的な行動や解決策に落とし込んでいくのです。事実の項目がどんなものであっても、このプロセスを理解し、活用していくことが問題解決力を高めると言われています。

空雨傘を論理的に考える

ロジカルシンキングや論理思考と聞いて、何のことだかよく分からないという人も少なくないでしょう。論理的に考えることの入り口として、よく例に上がるのが「空・雨・傘」のフレームワークです。ここでは、私たちの身近な存在であるその3つの「空・雨・傘」を用いたロジカルシンキングの思考法を紐解いていきます。

空雨傘に当てはめてみる

・「空」の状況を見て事実の認識
雨が降っている、晴れている、小雨が降っている、雲行きが怪しいなどの認識です。

・「雨」の具合の分析
空の状態を事実として認識し、それに応じた対策を考えます。その空の状況でどんな解釈をするのかは人によって異なります。

・「傘」を使うのか、使わないのかの判断
最終的に、傘が必要だとか、傘を持って出かけようとか、出かけるのをやめよう、または時間をずらそうなどのような具体的に何をするのかが決まってきます。

ロジカル思考として各段階で意識すること

・事実の認識の段階
ロジカルシンキングで大切なことは事実を自分の目で確かめることです。意識するべきなのは、世の中に出回っている情報だけをあてにしたり、誰かが言っていることを鵜呑みにしたりしない癖をつけることです。それらが正しいという保証はどこにもありません。

何でも自分で考え判断をしていくことが必要なのです。こうすることで「雨」「傘」も的を射たものになる確率が高まるのです。

・解釈・分析の段階
解釈は人それぞれに異なっています。自分の解釈でさえ幾通りも考えることができるものです。ロジカルシンキングのこの段階で意識するのは、自分で考える時もひとつの答えで留まらない癖をつけることです。

自分の考え付いたことを一度疑ってみるということも必要です。人の思考には癖があるので、ついついAならB、CならDと偏った解釈や分析に陥りがちです。

解釈は他にないかを常に3つほど考えて、最適なものを選んでいく必要があります。雨は降る、降らない、分からない、もうすぐ止むなど、ひとつひとつの捉え方次第で次の対策や行動が変わってくるからです。解釈を複数考えておくことで想定外にアタフタするリスクも少なくなります。

・判断・行動の段階
上記の2つのプロセスをしっかりと踏まえることで、最も合理的な最適解が得られるようになります。
「雨」の解釈・分析の段階を抜かして、状況から一足飛びに判断に持って行くのはロジカルシンキングではありません。

自分の判断で何かをする時に、誰にでも、そして自分自身にも理解でき、納得できる答えを導き出すためには、解釈と分析の段階で「筋道」や「根拠」を考える必要があるのです。

まとめます。ロジカルシンキングは、自分が主体となって答えを導き出すことが重要です。自分で見て事実を知り、あらゆる解釈・分析を経て、問題や課題について手段や解決策を見つけていくのです。
ロジカルシンキングによって、きちんと筋道だった考えで出てくる具体策や行動は、スピードも、効率も、有効性の確率も上げることができるのです。