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そこから何が考えられるか

ロジカルシンキングのso what?が訳された時、そのニュアンスに嫌悪感を抱くことはありませんか?

「だから何?」「で、何が言いたいの?」とちょっと冷たい視線を感じさせると捉えず、「そこから何が言える?」「そして何が考えられる?」とすれば、このso what?の意味を違えることなく、そして気持ちよく活用できるでしょう。実際に、問い詰めるような意味合いでは用いられていないのです。

そのことを踏まえてso what?について詳しく見ていきましょう。

何のためにあるのか

では、なぜロジカルシンキングの中でso what?を考えなさいと言われるのでしょう。

ロジカルシンキングは根拠を明確にしてより最適な結論を導き出す思考です。so what?は、思考を停止させずに、深く考えていくきっかけの問いです。その根拠と結論の結びつきの筋道がきちんと通っているかを確認できるのです。より最適な結論を導き出すための質問なのです。

so what?は、根拠や要因として「これがある」「これらがある」時、それが問題や課題だと分かっているなら、そのままそこに放置しないで思考を進めさせてくれます。

「このことから」「これらのことから」→「何が言える?」「何が考えられる?」というように結論を見つけていくのです。内容の要点を見出す時にも役立ちます。

また、逆からの確認も大切です。why so?「なぜそう言えるのか?」「なぜそう考えるのか?」になります。自分だけでなく、伝える相手に対しても納得できる理由や根拠と結論が疑いの余地なくしっかりと繋がっているかを確認します。

このプロセスをしっかりと辿ることで思考回路の整理ができます。そして、ロジカルシンキングで重要となる、結論から先に提示すること、理由や根拠をはっきり提示することも可能にしていくのです。

ビジネスの場面でも、営業、プレゼンテーション、交渉、人材を教育する場面できっと活きるテクニックとなるでしょう。しっかりとプロセスを踏んでいることで納得度の高い発信ができるようになります。

How toより先にWhatとWhyを考える

問題や課題がある時、どのように対処しようか、つまりHow toを考える人も少なくないでしょう。
ロジカルシンキングで言われるのは、まず「何を」「なぜ」行うのかを考えるところから始まります。

What「何」自体が間違っていないかどうかをWhy「なぜ」で自問、または質問します。この「なぜ」で明確な目的が分かるようになります。目的が本質的な部分に沿っているかが確認できるのです。その上で具体的にどうしていくのか、どんな行動を起こしていくのかを考えるのです。

何かが導き出された時に、いつもso what? まで考えること、why so? にも立ち戻ってきちんと導き出したものとの繋がりが成り立っていることを考えることがロジカルシンキングの根幹なのです。

so what? 「そこから何が考えられる?」という視点は、ロジカルシンキングだけでなくあらゆるものごとの捉え方を確認していくことができます。また捉え方を変化させる力も持っています。日常生活でも色々なことに当てはめて実践してみましょう。