あるべき姿を明確にする

あるべき姿とは、到達したい状況のこと、理想の状態のことを意味します。これが明確になっていないと、軸がなく一貫性を保つことができません。向かっている方向も分からなくなり迷路にはまったり、路頭に迷ったりという状況が起きてきます。

個人でも組織でも、目の前の大きなことにも小さなことにも「その状態が一番いい」のあるべき姿を認識しておくことはとても重要なことなのです。

あるべき姿は、未来像、理想像とも言い換えられます。目標のゴール地点も当てはまるでしょう。これがぼんやりしていると問題も課題も見つけることが難しくなります。

あるべき姿を明確にするには、その目的が何なのかをよく考える必要があります。
行動すること、その行動自体を目的にしてしまうことはよくあるので、その先の確かな目的を認識しておくためのステップです。

・そもそも何のために決めたのか?
・これは誰のことか?
・見ている範囲は適切か?
・どの時点の問題か?

現状を見つめる

現状を正しく認識することは意外に難しいことがあります。現状を直視できなければ、現状から問題となっていることを正しく理解し、適切な判断をしていくことも不可能になります。直視するには、あるべき姿をしっかりと把握しておくことから始まります。あるべき姿が欠如していると問題意識を持つことができず、わざわざ現状を見るということをしなくなるのです。

誰かから何かを任された時に、そのことを遂行し成し遂げることを課題として頑張ることはよくあります。しかし、その課題に向かうことだけを意識している時と、それがなぜ今、自分に任されているのかという意識まで持つことができている時では取り組む内容さえ変わってくるでしょう。自然に完成時の質も学習効果も変わるはずです。

現状を正しく見るとは単に目の前にあることだけでなく、流れの中での意味を捉えることもポイントになってきます。

あるべき姿と現状のギャップ

あるべき姿を軸にして、照らし合わせた現状にギャップがあるなら、それが問題と定義することができます。問題解決や課題設定はどんなシーンにおいても重要なパーツです。対応が不可欠になることもあります。

どのくらいのギャップなのかをしっかりと見極めます。何故?という問いかけで真の原因を具体化していくことも大切です。

どの状況をあるべき姿と捉え、どのように現状を見ているかで、何を問題と捉えるかが変わってきます。明確なあるべき姿、正確な現状認識によって質の高い問題発見をすることができるのです。あるべき姿と現状把握ができていれば、取り掛かるべき真の問題を発見することは簡単になるとも考えられるでしょう。

問題が明確になれば、それに対する課題を考え、効果的な解決策を取っていけばいいのです。どうすべきかを考え、必ず行動に移していくことが大切です。考えたことに対して、絶対の正解はありません。うまくいったりいかなかったりするでしょう。

考えて行動していく中で、軌道修正していけばいいのです。繰り返していくうちに、理想のあるべき姿に近づき、到達し、問題が完全に無くなるというプロセスを辿ることは決して不可能ではないのです。

論理的思考力を鍛える意識付けポイント

論理的思考ができない人に欠けているのは「考える力」と「伝える力」です。こんなに考えているのにと思うならきっとそれは感情をフルに使っているのかもしれません。感情だけでは、どんなに一生懸命になっても、今の地点から抜け出すことができません。

考えるポイントを外さない、外れない

論理的な思考をするためには、一点集中で考え、その考えを徹底的に深めていくことが必要です。その繰り返しがロジカルに考える力を鍛えることにも繋がるのです。慣れない段階で陥りやすいのが、思考があちこちに飛んでしまうことです。そうやって考えを進めてしまうと、自分でも「何について考えていたっけ?」となってしまいます。

何について考えているのか、何のために考えているのかの軸をしっかりと持ち、それに対する答えを求め続けられるよう、思考軸を保つ習慣を付ける必要があります。まずは的確な論点(イシュー)を確定することから始めましょう。書き出して、目に付くところに置くという単純な対策が役に立ちます。

手法やフレームワークとの接し方

論理的思考を身に付けるために多くの手法やフレームワークを活用して学んでいく人もいるでしょう。様々な手法やフレームワークは、論理的に思考するための「型」を教えてくれます。様々な種類があることが示すように、手法やフレームワークのそれぞれは、ある一部のことを思考する際には有効です。考え方を学ぶという点ではとても有効です。

意識しておきたいのは、成果を出すために、手法やフレームワークなどのツールを駆使することがロジカルシンキングの学びの本質ではないということです。

ロジカルシンキングを学ぶことのメリットは、もっと広い範囲で有効になる「思考力」が身に付くということです。現代に生きる人たち、活躍するビジネスパーソンに求められているのは、手法やフレームワークを駆使できることではなく、深い思考ができることなのです。

問題は常に発生し、答えは常に一定ではない時代です。終わりのない思考トレーニングが必要になるのです。それに屈しない思考回路を磨き続けることがロジカルシンキングなのです。

思考力に限界はないことを知る

論理的な思考力が身に付いていない人は、ロジカルにものごとを捉えることに苦手意識があったり、難しいと思えたりするものです。

しかし、スポーツや語学が上達したり、自動車をうまく乗りこなせるようになったりするプロセスと同じです。上達すればするほどに楽しめるようにもなっていきます。楽しみ方も広がるでしょう。

語学の学習に終わりがないように、思考力にも上限はないのです。
考え抜くことを投げ出したり、諦めたりすればそこで上達は止まり、能力は落ちていきます。問題を解く時にすぐに答えを見ず、求めず、「必ず答えに辿り着ける」という意識を持つことが大切です。

いつも「分からない」「難しい」に出会った時、思考力がないと考えるのが面倒になって、考えることが無駄と逃げてしまうことがよくあります。ロジカルシンキングを学んでいくうちに、その地点からの突破口に気付けるようになります。そのヒントは学んでいく中で、考える習慣を繰り返す中で自分の頭の中で見つけていくものなのです。

ロジカルシンキングは考える力に限界が無いことを教えてくれるものなのです。